屋根を削ったお地蔵さん

紫野のお地蔵さん。西陣界隈はホント、変わったお地蔵さんの宝庫です。

家の裏庭を分断してお地蔵さんの祠が建っています。祠の前を扉で通り抜けられるようになっていますので、洗濯物や布団を持ったお母さんが通る姿が目に浮かびます。完全に私有地なので、入口には木の柵が設けられているのでしょうね。

祠は立派なコンクリート製の祠です。土台には町内安全の文字が見えるので、やはりお地蔵さんは町内でお祀りされているのでしょう。

正面の木枠には網戸が張られていて、大きな窓には焼き網が。ここを開けてなかのお供え物を交換するのでしょうが、何からお地蔵さんをガードするための工夫なのでしょう?
まさか蚊よけってことはないですよね。お地蔵さんが虫さされで悩むってことはなさそうですし。もしかしてツバメが巣をこしらえてしまったことでもあるのでしょうか。それはそれで楽しそうですが(笑)

左の屋根には明らかに、削られた跡があります。祠と家や壁が一体化してしまったものは良く見かけますが、祠の方を削ってしまったものはかなり珍しいです。町内でもかなりケンケンゴウゴウの論議がなされたのではないでしょうか。
それにしても、屋根を削る位なら祠を手前に移動して、庭を広く使うことは考えなかったのでしょうか。何か場所には強いこだわりがあるのでしょうか。