一条戻り橋とお地蔵さん

一條戻橋。

その昔、三好清行というお方が亡くなった時、その死を聞いた子の浄蔵が紀州熊野から急いで
戻ってくると、葬列がちょうどこの橋の上を通りかかっており、柩にすがって泣き悲しむと、清行
は一時蘇生して、父子は抱き合ったという伝説から、「戻り橋」と名付けられたそうです。


戦争中には、出兵する兵隊さんが無事に戻って来れるように、この橋でお見送りしたと、ある方
が話してくれました。8月のこの時期には、忘れられないエピソードです。


さて、「戻り橋」近くにあったお地蔵さん。

完全な「塗り壁地蔵」です。土台も塗り込められていて、卍マークだけが浮かび上がっています。
裏はどうなっているのか、塀の向こうに回りたかったのですが、不審者に思われてもいけないので、
断念しました。


このお地蔵さんも、ここから兵隊さんを見送ったのでしょうね。やっぱり平和が一番です。